嫌がらせに悩む障がい児へ

「人から言われたことをいなせるようになれ。」

と僕は思う。

僕は武術を習っているので、相手の嫌なところを狙って倒すという『武術』は嫌がらせと同じだと思う。

武術では相手からの嫌な攻撃は「いなせ」と言う。

例えば、6大急所といわれる『目』や、『喉』を攻撃されるのは自分が嫌だから、

それをさせないようにいなすのである。

いなす方法はいくらでもある。

それができるようになるためには、本質を見れるようになることが必要だ。

目に見えないものを意識してそれを稽古して努力していたら、

目に見えるものは勝手についてくる。

だから 見えないものを見れるようになれ

と僕の師範がいつも言っている。

何故なら目に見えるものというのは人が評価しているものだから勝手についてくるのである。

例えばサッカーで強いボールを蹴れるようになりたいと思うが、

それは目に見える蹴る力が必要なのではなく、

実は目に見えない軸足がどれだけしっかりしているかの本質が大切なのである。

僕も中学の時に障がいのことで嫌なことを言われたことがある。

障がいのことを言われても僕にはどうしようもない。

なので反発して言い返すのでなく、

悪口を言われた時には、

その嫌なことを言ってくる子の裏には何があるのだろう? 

何がそうさせているのか? 

の裏を見るようにしていた。

先生に怒られたり、家庭環境だったり理由は様々だが、

何か嫌なことがあったりすると

人間は自分より弱いものにつっかってくることがある。

その子が何かしようとしても言ってきても僕はその子に

「なぜそんなことを言うのか?」と聞くのでなく、

「何かあったの?」 

「どうしたの?」

と聞いて、

嫌がらせをいなすように返していたので、

相手は嫌がらせをしているのに、

かえって「なんで?」と鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていた。

そして結局いじめは無くなった。

こちらが逆に「どうしたの?」と聞いてあげて、

その子のモヤモヤしている問題を解決してあげると、

その後何かあっても逆にその子がサポートしてくれるようになると思う。

僕はそうして中学高校生時代を過ごしてきた。