CPサッカーを知ろう!

 CPサッカーってどんなパラスポーツ?

CPサッカーは、立位(自力で立って走れる)可能な比較的軽度な

肢体不自由児者を対象にして考案された7人制サッカーで、

立った状態で行う脳性まひ者スポーツの中では唯一のチームスポーツで、

国内では 通称「CPサッカー」と呼ばれています。

CPとは英語の「Cerebral(脳からの) Palsy(麻痺)」の略で、

脳性まひという意味です。

  競技対象者は?

杖なしで、歩・走行可能な肢体不自由者で、


脳性まひ、脳血管障がい(脳卒中など)、脳外傷や頭部外傷(交通事故など)で

脳に何らかの運動障がいが残り、身体に麻痺がある人を対象としています。

CPサッカーは、一人ひとり障がいの種類や麻痺の程度が違うので、

お互いの障がいを理解したプレーが求められ、

補い合ってプレーすることが肝心です。

サッカーはコミュニケーションが大切なスポーツですが、

CPサッカーはそれがさらに重要になり、


チームワークと選手同士のコミュニケーションが大切なパラスポーツです。

  CPサッカーの歴史は?

1982年に初の世界選手権大会が開催され、

1984年のパラリンピックニューヨーク大会で初めてパラリンピック正式種目となり、

2016年のリオパラリンピックまでずっと正式種目でした。

2015年1月に東京パラリンピックの種目数を決める時は候補の23競技の中に残っていましたが、

開催種目数を22に絞るにあたり、CPサッカーが落選となってしまいました。

関係者によると

「パラリンピック本番の出場国を決めるための大陸予選は各大陸で開かれていたが、

その開催国が少なかった」

と他の競技に比べて世界的な普及の不足が落選の原因とされました。

そこで競技実施国を増やすために「インターナショナルカップ」や

ヨーロッパ選手権、全米選手権、アジア大会といった「地域大会」、

「世界選手権」に加え、

U−19の世界選手権といった若年層の世界大会も開催し、

当時の倍以上にあたる70ヵ国で行われる競技に発展させましたが、

2024年の復活はなりませんでした。

4年後の2028年大会での復帰を目指して各国で活動をしています。

主な大会として
・CPサッカー全日本選手権
・IFCPF World Cup
・World Championships

などがあり、パラリンピック以外でも、

アジアオセアニア選手権や欧州選手権・世界選手権もあり、

世界的に盛んに行われています。

日本選手権は毎年10月から11月の時期に開催されています。

日本代表はアジア大会で成績を残し、4年に一度の世界大会には参加していますが、

パラリンピックにはまだ出場できていません。

2022年、CPサッカーは男女共に2つの国際大会に参加し、両大会で銅メダルを獲得しています。

世界レベルは高く、未来の日本代表選手にチャンスもあるので

これからの普及・強化が大切な競技です。

 

対象障がいのタイプ、程度は?

公式大会では、競技を公平に行えるよう障がいのタイプや程度により区分されます。

(2018年1月1日改正)

新クラス分けの障がいのタイプは、
 ・A  両麻痺
 ・B 四肢麻痺(アセトーゼ、痙直型、運動異常、運動失調)
 ・C 片麻痺

障がいの程度は
 ・FT1(重度)
 ・FT2(中度)
 ・FT3(軽度)

 選手はこの障がいタイプと程度を元に3つのクラスに分けられ、

 試合中ピッチ内7名の中で、必ず
  FT1を1人以上、
  FT3については1人以内
の競技者で構成するきまりがあります。

 

CPサッカーのルールは?

CPサッカーのルールはほとんど一般のサッカーと変わりません。

・基本1チーム7人(うち1人ゴールキーパー)で行う。
・フィールドの大きさは70m×50m ゴールは5m×2m

 (少年サッカーとほぼ同じです)
・両手で上からのスローインができない人のために、片手でのアンダースローインを認めている。
オフサイドルールは適用しない。
・フリーキックなどは、対戦相手のチームの選手はボールから最低7m離れる。
・公式試合においては、前後半30分、ハーフタイム15分。
・女性も参加可能
 (FIFAで定められた11人制サッカーのルールに一部修正が加えられています)

公式戦以外では、健常者も一緒にゲームを楽しむことのできるサッカーです。

CPサッカーをすることで蹴る力がついてきたり、

できることが増えてきてそれが自信に繋がります。

海外の選手と交流したり、海外遠征に行く機会もあり世界が広がります。

世界のトップレベルを目指して競技力向上に励むこともできます。

国内競技人口は約200名

国内登録チームは9チーム (2023年)  

選手登録者は92名 (2017年) 

脳に何らかの障害を受けて車椅子を利用している人は大勢いますが、 

CPサッカーは 杖なしで自走可能の肢体不自由な選手 が対象となるので、

該当者が少ないのでCP選手の人数が少ないのだと思います。

リハビリをしている児童の病院や、

小・中学校でもサッカーをやってみたい子を呼びかていますが、

片麻痺や独歩できる障がい児が少ないのが現状です。

児童だけでなく、

脳出血や脳梗塞などや事故などで麻痺が残ってしまった成人の方でサッカーをやってみたい方、

昔サッカーをやっていたけれど身体が思うように動かなくなりサッカーを諦めてしまった方など、

サッカーをやることで心身ともに元気を取り戻したいという方も年齢問わず大歓迎です。

事故や病気などにより手・足を切断してしまった方達のカテゴリーアンプティサッカーでは、

サッカーをやることで新たな人生を楽しんでいる選手がたくさんいます。

まだまだCPサッカーというカテゴリーが認知されていないことも選手が増えない原因だと思います。

同じカテゴリーの障がいを持つ人との繋がりは、

いろいろな情報を知る機会にもなるし、

障がいを乗り越えたり、成長していく上でのアドバイスが得られるメリットがあると思います。

もっと新しい仲間が増えてくると嬉しいので、

これからもCPサッカーのことを発信していきたいです。

是非一緒にボールを蹴ってサッカーを楽しみましょう。

興味のある方は、お近くのCPサッカーチームへ是非見学・参加してみてください。

障がいをもっていても、身体が不自由になってしまっても

一歩踏み出すことで必ず視野、世界が広がるはずです。

CPサッカー AQエスフォルソ静岡 は、

静岡市清水区三保エスパルスグランドにて毎月第1・3日曜日

16時45分集合で18時まで練習しています。

ジュニア・シニア問わず 選手募集中です。