空手の稽古の休憩時間に、
「師範から見て達人や名人だと思う人はいますか? 」
と聞いてみた。
師範からの回答は、
「今はいない。師範が若い頃には技がすごいと感じる人はいたが、
稽古を重ねて実力がついてきたことにより、観る場所が変化したからだ」
と言っていた。
「昔から 達人というのは
誰にでもできる事を 普通の努力では到達できないレベルにまで
技を昇華させた人だ」
と教えてもらった。
師範は
「自分自身の技の精度や習得度合いが上がっていけばいくほど、
基本稽古の大切さ が身にしみてわかってくる。
同じように基本稽古の動作を行っていても意味が変わってくるので、
何度も何度も繰り返し行うことになる。」
と常々言っている。
自分自身の経験でも、茶帯時代にやっていた基本稽古と
2段位を取得した今では、
基本稽古の意識していることが全く違っていると思う。
空手道や武器術にはたくさんの型があるが、
稽古中にうまくいかないことがあると、
うまくいかない動作に近い 基本稽古の動作 を繰り返し稽古するようにしている。