習い事が継続する力を育てる

障がいがあっても息子が好きな事や、身につけた方がいい事や可能性を探る為に、

幼稚園に通っている3年間はいろいろな事を体験させてみた。

・リトミック教室
・体操教室
・絵画教室
・スイミングスクール

どの教室も友達の紹介や、先生を調べて探し、指導して頂いた。

どんな事に興味を示すのだろうか?

どんな事にむいているのだろうか?

障がいがあってもできる事はあるのだろうか?

幼児期ではまずやってみて、好きなことがみつかるように、

嫌がるなら辞めればいいという簡単な考えで体験してみた。

興味があればチャレンジしてみればいい、位の思いだった。

私自身が音楽が好きだったこともあるし、

息子は運動が苦手だけど耳がよく、聴く力があると感じていたので

音遊びのリトミック教室に通い楽しんでみた。

幼稚園に通っていた3年間のリトミック教室が終了し、

その後はピアノとかの楽器に興味を示すかな?と思ったが、そうでもなかった。

しかし、小学校に入学し学校でのオーケストラ学習の素地にはなったと思う。

スイミングスクールでは障がい児の指導のできるコーチに出会う事ができた。

障がいの為に無意識のうちに緊張で身体に力が入ってしまうことが多かったが、

水の中では力を抜かないと浮くことができないため、

まずリラックスして身体の力を抜いて浮くということを身につけていった。

小学校ヘ行ったら必ず水泳の授業があるとわかっていたので、

それまでに泳げるようになる為にというよりも、

溺れないように、そして水の中で身を守れるようになっていれば安心だと思って通い始めた。

リハビリのような感じで水の中で力を抜いて、

リラックスして浮くコツがつかめるようになったようだった。

水の中では自分の身体の緊張や力が自然に抜けて、ふわふわ浮く感覚が気持ちよかったのかもしれない。

今でも家のお風呂で毎日ゆったりとあお向けで力を抜いて浮いて入る時が、至福の時のようだ。

身体の力の抜き方を身に付ける事ができたこと が水泳をやってよかった一番の事だと思う。

 

絵画教室は、多分息子の苦手分野だったと思う。

絵画教室に通うようになるまでは家でも自分から進んで絵を描く事はあまりなかった。

決して上手ではなかったと思うが、

絵画教室で描く事により自分で何かを表現する心地よさを感じられるようになっていたのだと思う。

何を描こうか… どうしようか…という迷いはほとんどなく、

躊躇なくとりかかり、思いついた事をさっと描き始めて表現できるようになった。

できた作品がどんなものであっても、

表現することが自分と向き合いリラックスできることだったのかもしれない。

絵画教室に通って体験した事は、その後小学校受験をする事になった時に

描くことが楽しいことだと身についていて役立って良かった事である。

どの習い事も息子は嫌がる事なく通い、

絵画教室は小学生になっても卒業するまでやめずに続けて通った。

サッカーも大好きで最初は観戦することの方が多かったが、

リハビリのおかげで自分で身体を動かしてボールを蹴ることができるようになり、

暇さえあればずっとボールで遊んでいる子だった。

水泳は障がい者の大会に出たりもした。

スイミングスクールがちょうど中学生になる前に閉館になってしまい、

それで終わりになってしまったが、その時まで通い続けた。

スイミングが終わる頃、ちょうど入れ替わるかのように

一生かけて稽古を続けたいと思うほどの空手・古武術との出会いがあったのである。

息子の空手との出会いは、親の望みや意見や考えなどは全くなく、

自分自身がやってみたいと興味を持ち意思表示しやり始めたことなので、現在も続いている。

やらされるのでなく、自己選択自己決定することも継続するために大事なことだと思う。

決して才能があるわけではないが、

習い事をあれこれ次々と変えるのでなく、

『やり始めたら諦めないで継続してやり通す』

という姿勢は、この習い事を通して身についたと思う。

最初はできなくても継続することによって少しずつできるようになることが実感できることにより、

さらに次の目標を自分で考え努力をすることも身についていったと思う。

壁にぶつかり嫌になってしまったことも何度もあったと思うが、

自分からやめてしまったことはない。

諦めたくないのだと思う。

ずっと継続してきたこと、継続できたことがすべての自信へと繋がっていったと思う。