アンプティサッカーガネーシャ静岡の体験会+講演会があった。
アンプティサッカーのワールドカップ2022の日本代表選手になり先日トルコで戦ってきた後藤大輝選手の体験談と、
2014年メキシコワールドカップに出場した梅原健太郎選手の話を聞いた。
2人共ガネーシャ静岡の選手である。
ワールドカップの話では、
トルコでは気候や食べ物が違い体調を崩す選手もいたようだが、
障がい者であるのに後藤選手はいろんな環境に適応する能力はすごいなと感じた。
後藤選手のサッカー史についてとプライベートなことなどを質問で聞いた時には、
障がいを乗り越えることがまず大変だと思った。
後藤選手も梅原選手も、もともと手足があって生まれ生活していたそうだ。
切断障がい者は人それぞれ違うが、
生活している中で怪我や病気など手足を突然手術によって無くすので、
今まであったものが無くなるのだから当然身体的に日常生活が送れなくなるという不便さと、
それが無くなったという精神的ダメージが2ついっぺんにのしかかってくるから、
スポーツをやる以前にまずそれを乗り越えることが大変だと思った。
よく社会人で精神疾患やストレス性の病気で休職する人が多いが、
1か月位の休職で障がいや病気が治るわけがないのに、
制度が1か月で再申請が必要だとなっていて、
3か月間で治ったり職場に戻ったりできるのならそれは病気ではなく自己解決できる問題で、
病院の診断を何度もしてもらうようなものではないと思う。
障がい者とは、どの障がいを持とうが3か月位で立ち直れるはずがない。
できるわけがないと思う。
障がいとは10年から20年スパンでみるものだし、
下手したら一生治らず続くこともあるのである。
障がいを負いながら後藤選手や梅原選手のように代表選手に選ばれるような例もあるが、
大抵は自分の障がいをどういうふうに克服していくかが大変になるのだと思う。
障がい者の身体的な困難と精神的な不安感を取り除き、
立ち直れるような政策を考える必要があると思う。
障がいを負ったら立ち直るまでの数年間は、国や県が収入を保証する制度があるといいと思う。
病気だけでなく事故や怪我でもショックで立ち直るまでに何年もかかる人もいるだろう。
現在高齢者への制度はものすごく手厚くあるのに、
障がいの等級によっての制度の格差がパンパなくあり疑問に思うことがたくさんある。
福祉制度というのは知っているか知らないかで大きな差があることもあるのである。
例えば切断の部分や位置で等級が決まるのがそうだ。
障がい者になって10年位たってからまた再審査をして、
生活がどの程度できるようになったかで判定するのならいいが、
切断した場所、位置によって決まるのはどうかと思う。
障がい者スポーツを学んだり、いろいろな障がい者を見てますます感じるようになった。
身体障がい者の制度で一番この制度設定はおかしいと今日講演を聞きながら改めて感じている。
『失ったものがあるから、挑戦できる夢がある』と、
アンプティサッカーの動画の中に書いてあった。
こう思えるようになるまでの心の戦いは生まれつきの障がいをもった僕とはまた違って、
計り知ることができない思いだろう。