ボイタ法とボバース法の感じ方の違い

僕は出産時仮死状態で生まれたため、上肢運動機能障害と移動運動機能障害がある。

生後11か月にボイタ法に出会い、ボイタ法のリハビリを始めたおかげで

幼稚園に入園する頃にやっと歩けるようになり、

小学校入学時にはなんとか普通学級での生活ができるまでになった。

今回は、僕が27年間受けてきたリハビリ 理学療法の

ボバース法 ボイタ法 で感じる

【違い】

について書こうと思う。

これから書くことは、あくまでも脳性まひ患者である僕が

リハビリを受けてきた経験からの主観である事を理解して読んでもらいたい。

どこの筋肉を活性化させることができるかによっても療法が変わってくるが、

理学療法士と患者が、どのような動きができるようになりたいかが明確になっていれば、

ボイタ法 をやろうが、ボバース法 をやろうが変わりはないと思う。

ボイタ法 でも ボバース法 でもしっかりとした施術が出来れば、

効果は同じになると思う。

しかし ボイタ法 は、

患者にとっては ボバース法 よりも

はるかに  無理のない施術法 だと感じている。

なぜなら ボイタ法 は患者は基本

身体を横にして寝ていればよく、

筋肉に意識しなくていいからだ。

最初にセラピストに患者の手や足を動かして決められた位置においてもらえば、

あとはセラピストの指圧によって、

勝手に筋肉が活性化していくからだ。

一方 ボバース法 は、

患者が筋肉を活性化させるために色々な姿勢を自分で維持しないといけない。

姿勢を維持するためには、ポイントが何個かあり、

そのポイントを全てクリアしないと良い効果が出ない。

身体障がい者にとって、意識するポイントを全てクリアするのはかなり難しいとボバース法を何回かやって感じた。

僕が最後に ボバース法 をやってもらったのは、高校生の時に理学療法士のボバース法のセミナーのモデルをやった時だ。

当時は、走ったり自転車に乗ることもできる位動けるようになっていたが、

姿勢を維持することにより筋肉を活性化させるのは

筋肉トレーニングのような感じで疲れてきて、

かなり大変だったと覚えている。

筋肉を活性化させる効果は、

ボイタ法 も ボバース法 も同じだが、

リハビリ中の疲れ方 が全然違い、

普段ボイタ法の施術をしてもらいしっかり効果が出ている僕にとって、

ボバース法のやり方では割に合わないと思ったし、

僕の担当のボイタ法の一流セラピストの立場でも、

ボイタ法の方が、

楽だし

施術時間が圧倒的に早い

と言っていた。

公務員になった今でもボイタ法のリハビリはやめないで続けている。

仕事とリハビリを天秤にかけたら、恐らくまだリハビリを選ぶだろう。

体がこれ以上良くはならないという限界になるまで、

そして自分の体調を維持するためにボイタ法のリハビリは続けたいと思っている。