ボイタ法で子どもがなぜ泣くのか

 『ボイタ法施術中には泣けないはずだ』

僕がボイタ法の施術を受けている時に

隣りのベッドで2~3才位の子が泣きながらリハビリをしていた。

リハビリの最初から終了するまで、ずっと泣いていた。

僕も赤ちゃんの頃、施術の合間に泣いていたことはあったが

施術中ずっと泣いていたことはないため驚いた。

リハビリのボイタ法について患者の親御さんが投稿しているブログを見ると、

ボイタをやると子どもがほとんど泣くと書いてあった。

 

ボイタをすると身体全体の筋肉が働き始め苦しくなる。

 

施術がうまくいっていると腹筋がかなり働き、きつくなるので

声を出したり泣いたりする余裕はないはずだと思う。

これは年齢に関係ない。

小さい子どもでも声が出ないはずである。

出発肢が間違っていたりすると

正しく筋肉が働かないので、

しゃべることが出来たり泣いたりする余裕があるのである。

子どもの泣き声は、患者からセラピストに

自分の身体の状態を伝えようとしているサインだと思う。

ボイタ法セラピスト講習会の患者モデルを何回かやり、

何人もの先生の施術を受けてきたが、

声を出すことができた時は大抵施術の効果があまり無く、

反応が出ていない時が多かった。

反対にしっかりと反応が出ているときは、

腹筋周りの筋肉が活発に働いているため、

声を出す余裕がないはずである。

反応がしっかり出ていると、

赤ちゃんが泣くとしても大声で泣くのでなく、

うめき声のような泣き方になると思う。

僕の担当セラピストは、

すぐに出発肢が見つけられ、

軽く押さえてすぐに反応が出る。

その反応の感覚は、スポーツでやる体幹トレーニングの時のきつさに似ている気がする。

なかなか出発肢が見つけられないセラピストは、

確実なポイントで押さえていないので

反応が出にくくなるし、

反応を出すために力づくで押さえるために、

患者は反応が出る時のきつさではないため、

余計にその痛みから逃げようとするし、子どもは泣くのである。

だから、ポイントがずれていると本来出したい反応ではないモノになるため、

余計に身体のバランスは悪化してしまうと思う。

正しいリハビリが悪循環のリハビリになってしまうと

本人が嫌になってしまう事もあると思う。

本当はボイタ療法は患者の心身に無理がないはずなのに、

リハビリで無理をすることになってしまうと思う。

僕は小学生の頃、

リハビリが終わると身体がものすごく軽くなった気分になり嬉しくて、

サッカーが好きだったため、柔らかいボールをポンポン蹴ったり走り回ったりして怒られていた。(笑)

リハビリをする前と 終わった後の身体の変化を試したかった のだと、

今振り返ると思う。

これが約25年間患者としてボイタ法の施術を受けてきた患者の生の声である。