昨日、空手の稽古の休憩中の時に 指導者の難しさ についての話になり,
奥が深く面白いと感じたのでその内容について投稿しようと思います。
大川師範が唯心会井上道場で修業時代の師範4段くらいの時に、
井上師範から後輩に型の指導をするようにと命じられたそうです。
型の指導をして1年以上たってから審査の時に後輩の門下生が誰の指導を受けたのか、
すぐに井上師範に気づかれて注意を受けたそうです。
井上師範から
「指導する者の真似してほしいところは引き継がれることはなく、
悪い癖が真似されてしまうもの。
だからこそ、日々自分自身悪い癖はついていないか、
型の順序やタイミングは間違っていないか、
目付等の基本的なことをおろそかにしていないか
を確認しながら稽古しなさい」
と注意されたそうです。
大川師範が指導するときに一番難しいと思う人は、
初めて空手や武道に関わる初心者だそうです。
難しい理由は、初心者の時に変な癖や間違ったことを指導してしまうと
修正するのに指導した5倍位の時間がかかるので
最新の注意を払うそうです。
修業年数が多くなればなるほど習う型の数が多くなり、
型の順序がどうだったのか曖昧になり間違って覚えてしまうことが多くなります。
日々確認するときはこれでいいのか?
という考えを持ちながら稽古していくことが大切だ
と師範から耳にタコができるほど言われます。
ほかの道場では試合に勝つにはどうすればいいかということは指導すると思うけれど
自身の癖のことについてはあまり言わないのではないかと思います。
自分自身も稽古をしている中で少し気を抜いていると、
変な癖やバランスを崩してしまうので、自分なりに注意しています。
変な癖というのは仕事や私生活でもついてしまうと直すのに時間がかかるし、
物事の本質的なことを覚えられなくなってしまうと思うので注意したいと感じました。