This is My Story
「どんなことでも、思い煩うのはやめなさい。」 フィリピの信徒への手紙4章6節
これは私の好きな聖句です。
by-kiyoko
息子は仮死状態で産まれました。
それが原因で重度障がい者となり、装具をつけなければ普通の生活はできない、
と宣告されました。
暗闇に突き落とされたような思いでした。
そんな時に、東京の街中で制服を着た男性を見かけ、
その人に父の姿が重なって見え、懐かしさを覚えました。
その時に気づいたのです、
「私には私を支えてくれるものがある!」と。
思わずその人に最寄りの教会の場所を尋ね次の日曜日から、
息子を抱っこして教会に通いました。
私は神様に自分を委ねることの安心感に包まれました。
それは忘れていた思いでした。
そして「この子は神様から与えられた子、神様は必ず必要な助けを与えてくださる」
という確信を与えられました。
それから私たちはドイツのボイタ法というリハビリ法に出会い、
息子にそのリハビリを受けさせるために故郷の静岡に移住しました。
子育てをする中で、
「息子を他の子と比べることはやめよう。
神様がすべて導いてくださる。
息子の成長も、神様が定めた時に進んでいく と信じ、
焦るのでなく確実に一つずつできるようになったことを喜ぶようにしよう」
と決心しました。
するとできないことにではなく、できることを伸ばしていこうと視点が変えられ、
希望が見えてきました。
そして息子のやる気も増していきました。
息子はリハビリを続けながら、積極的な明るい子に成長しました。
by-kiyoko
私は保育士として保育園で働き、
息子が自立して生きていくために必要なことを考えて、
水泳、絵画など様々な事にチャレンジする機会を与えました。
その中で息子は全日本障がい者空手道競技会でメダルをとり、
障がい者サッカー(CPサッカー)で日本代表候補選手に選ばれ、
活動は現在も続けています。
息子は障がいを `ハンディキャップ‘ としてではなく、
それを自分の個性としてアピールできるようになり、
「母さん、僕、障がいをもっていて良かったんだよ」
との言葉を聞いた時には、
「この子は幸せな子なんだ」と思えるようになりました。
現在、息子は大学を卒業し公務員として自立して働いています。
息子は障がいを生かして、障がい者だからできることを考え、チャレンジしています。
7年前、夫が癌で召される時の枕元で、息子が声を出して神様に祈りました。
私は悲しみの中にも何とも言えない平安を感じました。
息子の中に、神様がいてくださることを確信することができました。
私は一昨年、保育園を定年退職しました。
次の生き方を考えたときに、
「私だからできることは何だろう?
私にしかできないことを経験するために息子が与えられたのだろうか?
神様から与えられた理由が必ずあるはずだ」
と考えました。
そして障がいをもつ支援の必要な子どもに関わる仕事に従事し、
障がいをもつ子を育てる保護者の悩み苦しみ喜びに寄り添いたいと思い、
現在は障がい児発達支援施設で働いています。
「いつも全力を注いで主のわざに励みなさい。
主にあっては、あなたがたの労苦がむだになることがないと、
あなたがたは知っているからである。」
コリント人への第一の手紙15章58節 口語訳聖書
人間誰一人として、生まれてきたことに意味がない人はいません。
人が生まれてきて私でなければならない仕事を「使命」というのでしょう。
私は信仰をもってから、
人生で経験することで無駄なことは一つもない と思えるようになりました。
2023年3月8日の国際女性デーを祝い、
イギリス・ロンドンにある万国本営にて、国際女性デーのための展示会で
「The waters are rising ,but so am I」(海の水位は上がっている、私たちも立ち上がろう)
というテーマで、『与えられた命、与えられた役割』という私の体験談が掲示されました。
https://salvationarmy.org/ihq/iwd23-exhibition
https://salvationarmy.org/ihq/iwd23-megumi-japan
「神様は、私がこまっているときはいつでも助けてくれる、
と約束してくれました。
なぜなら、神様は私の息子という贈り物を私に与えてくれたからです。」
「地球」
保育園のこども 作