障がい児者と関わっていく中で僕がずっと思っていたことがある。
障がいをもっているために障がい児は支援学級や支援学校へ進学することが多く、
健常者が学ぶ教育内容ををゆっくりと丁寧にやっていく利点はあるが、
結果的にこれだけは確実に自身もって ‘できた‘ という成功体験までいっていないように感じる。
‘成功して嬉しい‘ という体験をしているのか? と思うことが多々あり、
そういう体験が少ないのではないかと思う。
達成感を表現できていないから反応がうすく表情が乏しいのだと思う。
現在、支援学校や支援学級で自分の障がいはどんな障がいなのかを詳しく学ぶ機会があるのかなあ?
と疑問に思っている。
何故なら生活するための術を習うことも大切だが、
自分の障がい(能力)で何ができて何ができないのかを人に説明したり伝えることができれば、
いろんなことが自分でできなくてもこういう障がいをもっているのだと正確に伝えて、
人に助けを求めることができて、
生活や仕事をしていくことはできるようになると思う。
障がい者雇用率が低いのは雇用する側がその障がい者がどのくらいの障がいの重さを持っていて、
何をサポートすればいいのかわからないから消極的になってしまうのだと思う。
障がい者が面接などで自分のことをしっかり伝えられないから仕事の不一致やその職場の空気が悪くなるのだと思う。
しっかり自分の障がいの取扱説明書のようなものがあれば、
会社側も悪い空気や大きなミスになる前に手を打つことができるから障がい者の尊厳も守られ両方でメリットがあると思う。
逆に自分でしっかり取扱説明書を持っている人は職場の戦力になっているはずだと思う。
大学で就職前にエントリーシートを書いたり自己分析ワークシートのようなものを授業で習うが、
障がい児者は特別支援学校や学級で6年から12年かけて、
もっと精密な障害に対するシートみたいなものを作れたりまたは伝えられるようになるといいと思う。
障がい分析シートみたいなものができたらどんなことをやっても使えると思う。
応用がきくし、自己理解ができているといろんなところで防衛がきき、
ここまでやったら自分の身体が壊れるなとか、ここまでやっても大丈夫だなと解るし、
たとえ無茶をしたとしてもどのくらいの期間でどのような事をすれば元の状態に戻るということが理解できるから、
無茶した時の恐怖心も無くなると思う。
だから特別支援教育で一番やらなけらばならないことは、
個人個人のもっている障がいについて、
自分が一番理解できている状態にもっていくことが大事だと思う。障がい特性の理解が一番根っこだと思う。
最終的に就職するなど社会にでる時までに自分の取り扱い説明書が自分の中にあるようにしておけば、
一般社会で勤められるし健常者と同じような賃金で働けるようになると思う。
そうなったら企業の方も障がい者雇用をしていることが、
会社の強みや社会の信用性につながっていくと思う。