生徒文芸作品入選

『障がい者のがんばりと心のバリアフリー』

みなさん、障がい者にとって一番何が大変なことかわかりますか。

それは生活とリハビリです。

僕は、体の障がいを持っています。

産まれる時、お母さんのお腹の中で酸素が少し足りなくなってしまったのが、原因だそうです。

小さい頃は、歩くのが遅くて、バランスをとるのがとても大変でした。

今は走れるようになりましたが、

食事の時に、スプーンでご飯をすくっても、手が揺れたり口にうまく入らなくてこぼれてしまったりすることが、

今の僕の生活の大変なことです。

周りが汚れてしまうので、みんなにものすごく嫌な思いをさせているのかもしれません。

僕はもう少し頑張ってこぼさないように気をつけて食べる努力をしたいです。

掃除の時には、机を運ぶことができません。

しかし、みんなが、 「やらなくてもいいよ。」

と言って、僕の代わりに運んでくれます。

そんな時、心の中で「いつもみんなありがとう」と、思います。

でも時々、「ありがとう」の言葉を照れくさくて、言えないことがあります。

いつもみんなに励まされたり、助けてもらったりしたから、

ここまで元気になることができたんだと思います。

だから、これからは恥ずかしがらずに、素直に「ありがとう」と、言いたいと思います。

僕が我慢強くずっとやり続けているのは、リハビリです。

僕は、生後5ヶ月からリハビリを13 年間やっています。

リハビリをしていて嬉しいことは、

「すごくきれいに走れるようになったんだね。」

と、言ってもらって、

良くなっていることを実感することです。

僕がここまで上手に歩けたり、走り回れるようになったのは、

ボイタというリハビリ方法のおかげです。

ボイタというのは、

ドイツのボイタという人が考えたから「ボイタ法」と名付けられたそうです。

ボイタ法は、指で先生に体を押さえてもらい、筋肉を活性化させて体の調子を整えていく方法です。

僕は、今度は自分の手でリハビリをしてあげて、一人でも多くの人々を元気にしてあげたいので、理学療法士になるのが夢です。

僕は、障がいをもっていて良かったと思うことは、

みんなに励まされて頑張って少しずつ治せていることと、

リハビリなどのみんなの知らない知識を会得できたことです。

そして、僕と同じように障がいをもっている人達の苦しみや気持ちが分かることです。

僕は、走れるようになり、大好きなサッカーができるようになったので、

サッカーの技をみがいていって、

もっともっと我慢強く、根性をつけていきたいと思います。

そして、まだ僕より治っていない人達に励ましてあげたいなと思っています。

地域の広報紙に、

「市内には、身体障がい者や知的障がい、精神障がい、難病などの障がいのある人が約3万人います。

障がいのあることは、決して特別なことではなく、

だれもが社会の一員として町に暮らし、社会を支えています

全ての人がお互いに尊重し、心通わせ合う町を築いていきましょう。

という、市長さんの言葉が載せられていました。

僕の友達や、友達の兄弟の中にも障がいをもっている人もいます。

みんな頑張っているんだなあと思います。

みんなで支えあっていけば、できることは小さくても絆がどんどん深まっていくと思います。

静岡出身でサッカー選手の望月重良さんが難病にかかり、

サッカーの日本代表に選ばれたのに、もうサッカーをあきらめなくてはならなかったそうです。

落ち込んでいないで真っすぐ前を向いて、

病気は治ると信じてもう一度ピッチに立ったのがすごいと思います。

僕も勇気をもらいました。

障がいは苦しいですが、それ以上に楽しいものを見つけてほしいです。

自分の好きなことを見つけることはみんな同じだと思います。

みなさん、障がい者にもし会ったら、

この世界には生きるために頑張っている人がいることを知り、

助けてあげて下さい。

そして、力になってあげて下さい。

そんなことをするだけでとても喜んでもらえると思います。

僕は心のバリアフリーがあれば障がい者が頑張れると思います。


この作文は、13 年前の中学1年の時に入賞した、市の文芸作品です。

編集委員の先生から、

『自分の障がいを、自分を成長させる糧として前向きに頑張っている君は素晴らしい。

自分を見つめ、他の人にまで心を理解しようとしている姿は、周りの皆にまで勇気を与えているのである。』

と評価をいただきました。

そして、この生徒文芸作品集の編集後記には、

「書く」ことは、

自分と向きあうこと、自分に問いかけることです。

どんな気持ちなのか、

どんなことを考えているのか問いかけてみると、

自分自身に新しい発見があるかもしれません。

出来事や気持ちを書き記すことで、

その時の情景は、何年たっても色あせることのない思い出となることでしょう。

と記されていた。

この編集後記を読んで感じたことは、

時間がたってこういう記録を見て振り返った時に、

自分の努力や、やってきたことが自分自身の自信になっているのだと感じた。

そして、今後立ち向かわなければならない困難にぶつかった時に、

昔の経験した自信がポジティブシンキングとなり、

困難に向かおうとする後押しする力になると思う。

だから、そのような力を付ける為に、

自分の経験を残したり、

伝えるツールになればいいと思ってこのブログを続けていきたいと思う。